【助産師が解説】搾乳の基礎知識と母乳保存方法|常温・冷蔵・冷凍の保存期間・注意のまとめ

「搾乳っていつ、どうすればいいの?」「保存はどうしたらいいの?」と迷うことはありませんか?搾乳は、赤ちゃんに必要な栄養を届けるだけでなく、ママのおっぱいを守るためにもとても大切なケアです。

この記事では、助産師が搾乳の基礎知識や方法、母乳の正しい保存方法と保存期間(常温・冷蔵・冷凍)について優しく解説します。初めて搾乳に取り組むママやパパも、この記事を読めば安心して実践できます。

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目次

搾乳の基礎知識

搾乳は、赤ちゃんを守るためママのおっぱいを守るために役に立ちます。

赤ちゃんには、おっぱいから直接必要量を飲むことができないときなどに、搾乳で母乳を飲ませてあげることができ、必要な栄養を与えてあげることができます。

ママは、乳首が傷ついていたりすると授乳により痛みが増し、授乳が苦痛になる場合などがあり、搾乳することで痛みの軽減になるほか、母乳をもっと出したいというママには搾乳することで分泌量UPを狙うメリットもあります。

搾乳のタイミング

  • 赤ちゃんが直接おっぱいを吸えないとき
  • 外出や仕事で授乳ができないとき
  • 乳首が痛くて授乳が苦痛なとき
  • 母乳の分泌を増やしたいとき

搾乳方法

搾乳は、手で直接搾る『手搾乳』と『搾乳器』を使用する方法があります。搾乳器も手動と電動に分かれます。どれくらいの頻度で使用するか、どのようなイメージで搾乳したいか、それぞれの特徴を見ながら検討してみましょう。

方法特徴おすすめの場面
手搾乳道具不要・どこでもできる少量・緊急時
手動搾乳器軽くて持ち運び便利外出先
電動搾乳器効率よく搾れる頻回搾乳する方

搾乳器の種類

手動搾乳器画像
手動搾乳器
  • 手動タイプ:外出先や少量の搾乳に便利
  • 電動タイプ:乳房にあててスイッチオンにすると自動で搾乳してくれるので、短時間でしっかり搾乳でき、頻回に搾乳する場合にオススメ

搾乳した母乳の保存方法

保存方法温度保存可能期間
常温保存25℃前後4時間以内
冷蔵保存4℃以下24〜72時間以内
冷凍保存-18℃以下1〜6か月程度

常温保存の場合

室温25℃前後で4時間以内が目安。基本的に次の授乳に使うイメージをしておきましょう。

冷蔵保存の場合

冷蔵庫(4℃以下)で24時間~72時間以内に使用。

冷凍保存の場合

-18℃以下で1ヵ月~6ヵ月保存可能。

搾乳した母乳を保存するときのポイント

清潔な容器を使用する

母乳の保存は、必ず消毒した清潔な容器を使用しましょう。雑菌の混入を防ぎ、赤ちゃんに安心して飲ませてあげることができます。

専用の母乳保存バッグを使用する

母乳専用の保存バッグは衛生的に作られており、冷凍保存や持ち運びにとても便利です。使い切りタイプなので管理もしやすく安心です。

必ず搾乳日時を記載する

母乳は保存期間に限りがあります。搾乳した日時を記載しておけば、どの母乳を優先的に使えばよいか一目でわかり、古くなりすぎる心配がありません。

冷凍保存した母乳は再冷凍しない

一度解凍した母乳は菌が増えやすく、栄養が失われてしまいます。必ず1回で使い切り、残ったものの再冷凍は避けましょう

搾乳した母乳の温め方・解凍方法

母乳の温め方

  • 40℃のお湯で湯煎する
  • 直接火にかけたり、電子レンジであたためたりしない

直火や電子レンジ、高すぎる温度のお湯で湯煎は、母乳の成分を壊します

安全な解凍方法

  • 冷蔵庫に移してゆっくり解凍し、40℃のお湯につける
  • 急ぐ場合は、まず水につける→ぬるま湯につける→お湯につけるという感じで徐々に温度をあげていく

搾乳した母乳を与えるときの注意点

飲み残した母乳は再利用しない

赤ちゃんが一度口にした哺乳瓶は、赤ちゃんの口から唾液の逆流が起こっています。唾液が混ざると極少量の雑菌でも急速に増殖するため、再利用することで赤ちゃんが下痢や感染症を起こす可能性がでてきます。

また、雑菌が少しでも混ざると、保存しても本来の栄養や免疫を保つことができません。

飲み残した母乳を次の授乳で無理に使うよりも、新しく搾乳したものやミルクを飲ませるほうが赤ちゃんの安全が守られます。

電子レンジは使わない

母乳成分が壊れる:電子レンジによって母乳の大切な成分が壊れてしまう

温度ムラができやすい:部分的に高温になってしまうので、赤ちゃんをヤケドさせてしまう恐れがある

母乳の匂いが変わっていないか確認する

  • すっぱい匂いしない?:保存中に雑菌が繁殖するとすっぱい匂いのすることがある
  • 石鹸のような匂いしない?:脂肪分解すると石鹸臭のすることがあるので、赤ちゃんが嫌がることがある

搾乳した母乳を保存するときによくある質問

保存している母乳に新たに搾乳した母乳を足してもいい?

冷えた状態であれば、同じ日に搾乳した母乳をまとめて保存しても大丈夫です

外出先での母乳の保存方法は?

保冷バッグに保冷剤を入れて持ち運ぶと安心です。

搾乳の方法など詳しく知りたい場合は、【搾乳方法、搾乳器の選び方、母乳をふやしたいときにもおすすめ搾乳】も参考にしてください。

まとめ

搾乳は赤ちゃんのためだけでなく、ママのおっぱいを守るためにも大切なケアです。保存方法や解凍方法を知っておくと、安心して母乳育児を続けることが可能です。

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